2005-04-02

[歌舞伎]松竹大歌舞伎・近松座ソウル公演(初日)

19:30

国立劇場 ヘオルム劇場
1階 C列19番 R席 72000W(サムソンカード10%割引)

-----

主催:(韓国)国立劇場
制作:松竹・近松座

出演:中村鴈治郎、中村翫雀、中村亀鶴
 中村寿治郎、嵐橘三郎、中村鴈童、中村鴈乃助、中村扇乃丞、中村鴈成、中村鴈五郎、中村鴈洋、中村翫之、中村鴈秀、中村鴈祥、中村鴈大、中村鴈京、中村鴈祐、中村鴈哉、中村又一、中村又次郎、沢村国矢、片岡千志郎

 竹本谷太夫、竹本六太夫、鶴澤泰二郎、鶴澤公彦

 和歌山富太郎、芳村伊十平、杵屋勝彦、杵屋五功次、杵屋佐陽助、杵屋巳吉、和歌山富之、岡安喜久勝、杵屋勝国修、柏要吉

 望月太左吉、望月太左成、望月太左次郎、望月太左一郎、望月忠行、望月太喜三久
-----

「棒縛り」
客席に入ってまず定式幕に感激。客の入りは1階で8割程度。両端と後ろは空席が目立つ。幕が開くとお馴染みの所作板を敷いた松羽目舞台。が、韓国のお客さんには全く見慣れない不思議な空間、拍手も声も出ず、客席は静まり返っている。曽根松兵衛(橘三郎)の出にも、次郎冠者(亀鶴)、太郎冠者(翫雀)が出ても拍手一つ起こらない。役者の側も異様に緊張している様子でセリフも芝居もカチコチ、長唄に鳴り物までギクシャクし始める有様。ようやく夜の棒の件から客席に笑い声が起こり始め、役者も長唄も調子を取り戻して、安心して見られるようになった。「竹島(独島)問題」がここまで舞台に影響するとは。



「曽根崎心中」
地方巡業のホール公演同様に下手側に短い花道をつけ、舞台下手には黒御簾も。上手の茶屋に下手の藤棚、生玉の参詣人も本興行と同じ人数を出す、立派な舞台である。天満屋、曽根崎の森の大道具もいつも通り。生玉、天満屋、道行の3幕を休憩なしで一気に見せるが、お初(鴈治郎)の熱演で、舞台は上々。欲を言えば、徳兵衛(翫雀)を鴈治郎とは異なる芸風の役者で見たかった。



終演後、2階ロビーでのレセプションでは、日韓双方「竹島(独島)」問題に触れつつ、「文化交流は続けていかなければ」。鴈治郎も「カーテンコールの時、客席から暖かい拍手をもらって、韓国と日本がもっともっと深い友情を築いていけると思った」と、外交問題に神経を遣いつつの立派な挨拶。



4 件のコメント:

  1. こんにちわ お久しぶりです。
    ご活躍、拝見しています。
    ところで、
    ��セリフも芝居もカチコチ
    は如何でしょうか。
    ちょっと私には耳慣れなかった
    ものなので......。
    カチカチ、又は、コチコチ
    のような気もしますが....。
    妄言多謝。

    返信削除
  2. ただすさん、いらっしゃいませ。お久しぶりです。
    ご指摘の通り「カチコチ」は辞書(大辞林)にはないですね。「カチカチ」と「コチコチ」はあるのですが。
    初日の舞台、ひどくギクシャクしていて、「カチカチ」でも「コチコチ」でもなく「カチコチ」だったんですよ。
    2001年の文楽もそうでしたが、日本の伝統芸能に関しては、日本国内では体験できないような不思議な緊張感に包まれた舞台に接することができるのが面白いです。

    返信削除
  3. 余計なこと書いちゃったんで削除して下さいと
    書き込もうと思ったところが、。。。。。
    失礼しました。
    オノマトペは、他の日本語と違って感じたその
    ままを言葉に作れる(と言いますか、作っても
    いい)というのが良いですね。
    不思議な体験羨ましいです。
    では

    返信削除
  4. いえいえ、こういうご指摘は有難いです。
    言葉の感覚って、自分では当然と思ってても、意外に人とはずれてたりするものですし。
    私は見られなかったのですが、先週は釜山に観世榮夫さん、今週はソウルに藤間蘭黄さんが来てました。
    韓国公演に意欲を燃やしてる日本の伝統芸能関係者、かなり多いみたいです。

    返信削除