2006-05-05

[映画]死生決断/사생결단

15:20
ソウル劇場1館
G列13番 5,000W(インターパーク映画2,000W割引)
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監督:チェ・ホ/최호
出演:リュ・スンボム/류승범、ファン・ジョンミン/황정민、キム・ヒラ/김희라、チュ・ジャヒョン/주자현、オン・ジュワン/온주완、イ・ドギョン/이도경、イ・オル/이얼(友情出演)
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 IMF危機(97~98年)の釜山。苦しい経済状況の中で麻薬に手を出す人々を食い物にする麻薬販売組織を摘発するため、強力
班麻薬系刑事ト・ギョンジャン(ファン・ジョンミン)と麻薬商人イ・サンド(リュ・スンボム)は手を結ぶ。4年前、麻薬組織への捜査で同僚を失ったギョン
ジャンは組織壊滅に執念を燃やしており、サンドは伯父の麻薬製造中の事故で母を亡くした過去を持つ。サンドの流す情報を元に組織の上部に近づいて行くギョ
ンジャン。ギョンジャンは全国の麻薬取引を牛耳る大立者、組織のボスを逮捕できるのか。ギョンジャンとサンドは最後まで協力関係を保てるのか。
 
まずは異色のオープニング。映像も音楽も一昔前(70年代の日本)の刑事物ドラマのごとき趣きである。出演俳優のクレジットは手書き風文字の縦書き、タイ
トルバックの映像はフィルム撮影風でピントが甘く見える粒子粗めの画面。あえて古臭いイメージを演出したものだが、最近の美しくクリアな映像を見慣れた目
には新鮮に映る。
 ファン・ジョンミンは賄賂も暴力捜査も日常的、手段を選ばず麻薬組織壊滅を目指す悪徳刑事を熱演。リュ・スンボムも、チンピラ
のようでいて抜け目なく、カッコよさと情けなさを併せ持った麻薬商人をリアルに演じている。捜査過程に沿って展開するスリリングなストーリーに、演技派二
人が真っ向から取り組んだ演技対決で、スクリーンから目が離せない。本来あまり好みのタイプでないのだが、見ごたえのある映画。



 ストーリー的にも(ロシアンマフィアも暗躍)、ロケ地としても(映画都市・釜山では大掛かりな撮影も街中で可能)、作品の志向からも(ソウル発の
スタイリッシュな映画と一線を画す)、「釜山」を選んだ意味が十分に生かされている。普通、封切直後の舞台挨拶はソウルからスタートして地方を巡るが、こ
の映画は釜山からスタート。「釜山」の映画であることを強調したプロモーションを展開した。
 2週目の今日、ソウルに来た舞台挨拶の回を狙って鑑
賞。ファン・ジョンミン-こんなに大きな映画館がいっぱいになるほど大勢来て下さって感謝してます。釜山で一生懸命に撮った映画で、皆さんが見てくれれば
嬉しい。- リュ・スンボム-「ミッション・インポッシブル」などのハリウッド映画が封切られた中、来てくれた皆さんは愛国者です。- 個性的な舞台挨拶
で面白かった。



2 件のコメント:

  1. ななさん、こんにちは
     韓国のことばっかり書かれていると思ったら、韓国にお住まいなんですね。
     記事を拝見していると、やはり日本で入ってくる韓流騒ぎの中の情報とは一味違った内容ですね。
     류승범という名前をみて思い出したのですが、韓国で一回だけ映画を観に行ったことがあります。妻と旅行に出かけたときに面白半分体験するつもりで 『야수와 미녀(野獣と美女)』を見ました。コエックスのメガ・ボックスっていう映画館だったと思います。
     韓国では日本に比べて映画は人気があるようですね。大きな劇場が結構満員だったと思います。
     ななさんのblogは知らない情報がたくさん詰まっていて楽しいです。また遊びに来させてくださいね。
     韓国でのご活躍をお祈りします。

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  2. かつさん、初めまして。
     コメントありがとうございます。お返事が遅くなってすみません。
     そうなんです、韓国に住んでまして、映画や演劇を見まくってます。
     韓国ではロードショーが定価7000W、何らかの割引を利用すれば4000W前後ですから、皆、気軽に映画を見に行きますね。話題作も次々と登場しますし、映画全体に勢いがあるというか、楽しげなイメージがあるんですね。
     こちらでヒットする作品や人気のある俳優さんは、日本で韓流として取り上げられるのと、ちょっと傾向が違います。日韓の好みの差というか、評価基準の差というか。いつも、日本ではあまり話題にならない面白い作品、良い役者さんをもっと知ってもらえたら嬉しいなぁと思いながら書いてます。
     不定期更新の気ままなブログですが、ぜひまた遊びにいらして下さい。

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