昨日(20日)、韓国軍が延坪島での軍事訓練を再開、北朝鮮側の反応が注目されていました。軍事的な動きは特になかったようですが、実は前日(19日)にこんな動きがありました。
「映画」の話題ですので、全文翻訳でご紹介。
◆北TV、「海岸砲」射撃場面のある映画を放映
聯合ニュース 2010.12.19
北朝鮮軍が我が軍の延坪島(연평도)海上射撃訓練計画に応じて「自衛的打撃」を加えると脅迫している状況で、朝鮮中央TVが19日、北朝鮮軍の海岸砲射撃場面の含まれた映画を放映して注目を集めている。
中央TVは、今日(=19日)午後3時頃から約1時間半の間、人民軍4.25芸術映画撮影所(인민군 4.25예술영화촬영소)が製作した『守護者たち(수호자들)』というタイトルの朝鮮芸術映画を再放送した。
製作年度が知られていないこの映画は、2005年12月、2006年9月、2008年2月にもそれぞれ放映されたものである。
映画は、ペンニョン島(백령도)が見える北朝鮮の島ウンファ島(웅화도)〈仮想の島〉を20余年間守った現・「防御隊長」の過去の回想が主となるが、1974年当時、北朝鮮が海岸砲坑道陣地をここに構築し、坑道を破壊しようとペンニョン島から侵入した我が軍と交戦を繰り広げたという内容である。
その後、交戦で死んだ前・防御隊長の息子が、22年後、軍官〈将校〉としてここへ赴任し、隊を率いて島を守るというものだ。
北朝鮮は、1953年8月北方限界線(NLL)が設定された後、特に異議を提起していないが、1973年10月から黄海(서해、西海)NLL武力化を本格的に意図したと知られており、この映画もこのような意図を反映して製作されたものと見られる。
映画の場面の中には、海岸砲陣地の迷彩大砲が開き、訓練する北朝鮮軍兵士たちが砲弾を射撃して、薬莢が後ろに転がり落ちる様子と共に海岸砲数門が一斉に整列している姿も登場する。
また、ペンニョン島とその南東側にある北朝鮮のチャンニン島(창린도)という島を交互に見せ、「チャンニン島を訪問なさる親愛なる指導者同志〈キム・ジョンイル〉は、父親である首領様〈キム・イルソン〉が我が国のすべての島を不沈戦艦とせよと仰ったとして、島を要塞化することについて貴重なご指導を下さいました」というセリフも聞こえている。
この映画は、ペンニョン島南東側のキリン島(기린도)防御隊である人民軍第453軍部隊が製作を後援したと、最後の字幕に表示されている。
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権力側が映画を通じて自らのメッセージを伝えようとしているわけで、今なお映画がそのように利用されているというのもすごいし、今なお映画にそのような力がある(と少なくとも思われている)というのもすごいし、興味深いです。
この作品、見てみたいですねぇ。また、北朝鮮で実質的視聴率がどの程度だったのかも知りたいものです。
北朝鮮は自国の映画をDVDでもブルーレイでもオールリージョンでパッケージ化して世界中に売ったらよいのでは、とも思います。北朝鮮の映画を観たいと思っている人は結構いるのではないでしょうか。
フィルムをデジタル化するなら、いっそネットから有料ダウンロードできるサイトを作って……という方式も考えつきましたが、自分のPCからこのサイトにアクセスする勇気のある人が世界中にどれだけいるか疑問ですよね。やはりパッケージ化しないと売れないですね、きっと。
ちなみに、北朝鮮の Twitter のアカウントというのがあるそうです。本物らしいです。ちょっとネットに詳しい韓国人なら皆その存在を知ってるけど、フォローすると自国政権から目をつけられそうなので、誰もフォローしない、のだそうです。半分冗談、半分本気の話のようです。
加藤さま、
返信削除こんばんは(^-^*)/
未だに映画を志気を高めたり、プロパガンダ的に使ったりしてるんですねぇ。
アジア映画好きな私としてはちょっと興味をそそられますがDVD化でもない限りダメですね。
ダウンロードは ですわ!
yonaさん
返信削除この映画、ちょっと見てみたいですよねぇ。(^-^;
以前、すごーく便利なフリーソフトがあって、でもそれが北朝鮮のサイトにあったんですよね。
すごーく迷った末、ダウンロードして使ってました。「私の個人情報、どっかに吸い上げられてるかも……」と思いながらも、当時他に類を見ない優れものだったので。
あれは何のソフトだったか……。
今となってはキレイに忘れてます。\(;゚∇゚)/