18:20
シノス・セントラル6 5館
G列8番 8000W
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監督:ファン・ビョングク/황병국
出演:チョン・ジェヨン/정재영、ス・エ/수애、ユ・ジュンサン/유준상
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農村で暮らすマンテク(チョン・ジェヨン)は、38歳にもなって女性の目をまともに見られず、当然独身。両親の悩みの種でもある。村の他家へ嫁いで来たウズベキスタンの女性を見て、竹馬の友ヒチョル(ユ・ジュンサン)と共にウズベキスタンへ見合い旅行に行く決意をする。しかし、度を越えた純情男のマンテクの見合いはうまく行かない。担当のララ(ス・エ)は北朝鮮出身の密入国者。偽造パスポートを手に入れるために急いでお金が欲しいララは、マンテクに個人レッスンまでして見合いを成功させようとする。その甲斐あって見合い相手とのデートにこぎつけたマンテクだったが、彼の心はララに魅かれ始めていた……。
日本と同様、韓国でも特に農村部での「嫁不足」は深刻であり、「国際結婚」の斡旋会社も数多く存在する。試みに今、韓国の代表的なポータルサイトDaumで「国際結婚」を検索してみたら、結果ページのトップに表示されるスポンサーリンク5つ全部がその手の会社のサイトだった。曰く「中国、ベトナム、ウズベキスタン、ロシア 高品格の国際結婚専門 カップルマネージャの1対1相談」「国際結婚専門会社、ベトナム、フィリピン、ウズベキスタン、モンゴル、中国、ロシア、会員」等々。そんな韓国社会の現実を捉えたKBSのドキュメンタリー番組がこの映画の素材となった。
が、社会問題はひとまず置いて、チョン・ジェヨン演じるマンテクの田舎臭い純情の情けなさがいい。38歳の男が朝こっそりパンツを洗ってるのも、老いた父親がうっかり声をかけてコトに気づいて狼狽するのも、気づかれたと気づいたマンテクがまた狼狽するのも、その情けなさが絶妙。愛すべき情けなさ。ようやくうまく行きかけている見合い相手とのショッピングデートの最中、マンテクからのプレゼントを期待してあれこれ商品を見て回る見合い相手には無関心で、ララが鏡の前で試していたスカーフをこっそり買ってララに贈ろうとするマンテク。その周囲の見えなさ、空気の読めなさがカワイイ。職務質問で外国人にパスポートの提示を要求する警察官を見て、ララはマンテクに自分のバッグを渡して「とにかく走って」と頼む。要はバッグをひったくられた振りをして、パスポートを所持していない密入国者であることがバレないようにしようという策略なのだが、マンテクは訳も分からずバッグを押し付けられ、走り出したら泥棒呼ばわりで警官に追い駆けられ、それでも必死で走り続けてとんでもなく遠くまで行ってしまって、とっぷり日も暮れてからボロボロの姿で歩いてホテルに帰ってくる。一筋の怒りも不満もなく、笑顔を浮かべて。その、腹立たしいほど純情でもどかしいほど素朴な笑顔がとてもいい。チョン・ジェヨン、男の純情の不器用さを演じたら右に出る者がいない役者。
2005-11-26
[映画]僕の結婚遠征記/나의 결혼원정기
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