2006-03-12

[ミュージカル]洗濯/빨래

15:00

大学路・サンミョンアートホール1館

D列3番 30,000W

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作・演出:チュ・ミンジュ/추민주

作曲:ミン・チャノン/민찬홍、シン・ギョンミ/신경미、ハン・チョンリム/한정림

出演:キム・ヨンオク/김영옥、イム・ジウン/임진웅、パク・ウニョン/박은영、オ・ミヨン/오미영、チェ・ジニョン/최진영、パク・ソンイル/박성일、キム・ジュンギ/김중기、ペク・ミラ/백미라

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 「路地路地ミュージカル」と銘打たれた小劇場ミュージカル。ソウルの路地裏の平屋アパートに住む、地方出身のOL、夫をとっかえひっかえ暮らすたくましいアジュンマ、障害者の娘を抱えた家主のおばあさん、モンゴルから来た外国人労働者の日常生活の哀歓を描く。



 書店に勤務するナヨン(キム・ヨンオク)はソウル生活5年、何度目かの引越しで裏路地の部屋に引っ越してくる。ある日、洗濯物を干しに屋上へ上がり、ソウルへ出稼ぎに来ているモンゴル人青年ソルロンゴ(イム・ジウン)に出会う。二人は次第に惹かれ合って行くが、大都市の生活は外国人労働者のソルロンゴにも、一介のOLのナヨンにも厳しい。それでも裏路地の人々は、洗濯をして、昨日を消し去り、今日のほこりを落とし、明日にアイロンをかけて生きる。



 脚本はもちろん劇中のナンバーもすべて作詞・作曲した創作ミュージカル。2005年韓国ミュージカル大賞で「作詞賞」「脚本賞」を受賞している。

 8人の俳優が3~6役(主役2人は1役のみ)を演じる。舞台はソウル路地裏の長屋風アパートとナヨンが勤務する第一書店の店内の2場面。ぴかぴかの書店店内と対照的なうらぶれた路地裏では、下手に階段と屋上、上手にも屋上と外界へ通じる階段、中央にアパートの部屋のドアが並び、大道具を動かしてその時々で大家の家、スーパー、ナヨンの部屋を作り出す。言わば、「地下鉄1号線」タイプのミュージカル。韓国はこの手の大道具の経費がかなり安く上がるのではないかと思う。



 ナヨン役のキム・ヨンオクは透明感ある容貌と声が純粋で温かい心の持ち主という役柄にはまり、誠実で素朴な雰囲気を醸し出すソルロンゴ役のイム・ジウンとのラブストーリーも微笑ましい。アパート大家のおばあさんと書店のベテラン職員の2役を演じたパク・ウニョン、どちらも見事な演技で、同一人物が演じていることに最後まで気づかなかった。



 内容・スタイル共に、ロングランを続ける「地下鉄1号線」がもたらした大学路・小劇場ミュージカルの成果の一つと言える。


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