
そして終演後。……え~っ? カン・シニル、出てた?? カーテンコールに並んでた??? いなかったように思うんですけど……。
カン・シニルが出てたかどうか分からないなんて、あり得ない。演劇熱戦/列伝の『韓氏年代記(한씨연대기)』、2006年の『陳述(진술)』と、舞台で見てます。あの存在感、見逃すはずはないのです。
もしかして、1、2場面だけちらっと出演してたのでしょうか……。
『Bオンソ(B언소・蜚語所)』
3月7日(日)15時
アートウォンシアター3館・チャイム劇場/아트원씨어터 3관 차이무극장
自由席
作・演出:イ・サンウ(이상우)
出演:カン・シニル(강신일)、キム・スンウク(김승욱)、イ・デヨン(이대연)、ミン・ボッキ(민복기)、ソ・ドンカプ(서동갑)、ソン・ジェリョン(송재룡)、ミン・ソンウク(민성욱)、イ・ジョンオク(이중옥)、イ・ヒジュン(이희준)、キム・ジヒョン(김지현)、ノ・スサンナ(노수산나)
プログラムに載るイ・サンウの文章に、こんな解説部分があります。
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『Bオンソ』は一種の<演劇コラージュ>です。
私が、今日、今、街を歩いていて、立ち止まって周囲をぐるっと見回したら、何が見えるだろうか? 私たちのどんな姿が見えるだろうか?
『Bオンソ』は独立した27個の場面で構成されています。
場面一つ一つが寸劇として完成され、同時に分子構造のように互いに連結して統合されています。
この演劇の表現は非現実的なので、ちょっと「不思議な演劇」になってほしいです。
言わば、現実をさらに現実的に見る非現実的な方法でしょう。
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この言葉通り、演じられる27の場面はトイレを舞台とした非現実的な出来事です。用を足しに来たら掃除のおばさんにどつきまくられたり、トイレの個室で生活してる人がいたり、カエルの鳴き声のようなセリフの発声を背景に詩が朗読されたり。不条理あり、風刺あり。
公演時間は90分なので、一つの場面は平均3分弱。次々と状況の異なる不思議な場面が演じられていきます。
不条理風のナンセンスなものは無条件で面白かったです。一方、風刺をきかせたものは今ひとつピンと来ない、というか、あまり笑えませんでした。私が外国人だからかもしれません。大統領風刺ネタなどは、せめて韓国に住んでいないとダイレクトには伝わって来ないでしょう。
見終えて二つのことを感じました。一つは、この手法が現在の演劇シーンでどれだけ力を持ちうるのだろうか、という疑問。もう一つは、今この時代は、風刺が以前ほどの力を持てなくなっている時なのだろうな、ということでした。
そして、二週間経った今、感じていること。この作品は、27の場面で演じられていることを細部に至るまで把握して、27の場面の配列順が表すことの意味をも検討した上で、初めて正当に評価できる芝居なのだろうな、と。
全てをきちんと把握できたら、とんでもなく面白い芝居かもしれないという気がしてます。
作品の初演は1996年、その後1998年、2003年と再演の度にその時代に合わせて内容を修正しており、今回の公演にあたっても27場面中14場面は書き直したそうです。
リピートしたいなぁ。
あ、やられちゃいましたか^^;
返信削除私もこの連休に「笑の大学」と「Bオンソ」を観て来ました。で、「今日の出演者」まったく当てにならないです(笑)。私たちは逆にラッキーで、出ないと諦めていたら舞台の上にお目当ての俳優さんが2人も登場していました。いい意味で裏切られたので大興奮でしたが(笑)。
私が観たときも昼公演のチケット発売時には出ていた今日の出演者は「Bオンソ」も、ついでに隣の売り場の「笑の大学」も公演開始直前(若しくは公演中)に替えられました^^;恐るべし韓国ですw
「Bオンソ」は特に語学力の乏しい私には内容の半分以上分かりませんでしたが、開き直って俳優を愛でる演劇と割り切って観劇しました^^劇団チャイムの層の厚さにあらためて感動した次第です(笑)。
まりおさん
返信削除> 「今日の出演者」まったく当てにならないです(笑)。
やはりそうですか。恐るべし、韓国。(^-^;
『笑の大学』で直前(公演中?)に出演者の告知が変わるって、すごいですね。それって「デルデル××」レベル……。\(;゚∇゚)/
「当てにならない」と分かって、ホッとしました。情報ありがとうございます。
インターパークチケットのキャスト表では名前がなかったのに「今日の出演者」に出てたので、「キャスト変更? 超ラッキー?」って思ってたら、結局最後までご登場場面はなくて、「え?え? やっぱり出なかった? まさか見逃した???」と、しばらく頭パニックだったのですよ。
元々カン・シニルは出ないのを承知で見に行ったので(他のキャストは全員予定通りでした)、まぁよいのですけれど。
こういうドタバタも面白がれるようになると、韓国はホント楽しい。(o^-^o)