
歌舞伎座閉場式。あと5分で始まります。
4月5日(月)
午後から仕事の打合せで表参道へ。韓国の公演に関するリサーチの仕事。
4月6日(火)
『週刊 江戸』、女性の髪型あれこれを紹介するための浮世絵をチェック。浮世絵から髪型を特定するのはなかなか難しいのです。髪型の全体が描かれていない場合が多いので。
編集さんからの確認にダメ出し連発していたのですが、その甲斐あって、よい絵が揃いました。これは17号に載る予定かな。
4月7日(水)
twitter、面白いです。
つぶやきを通して知った、現在進行形・某大手出版社社員のリストラ日記を読み始めました。
一方、電子書籍に関するつぶやきが続々流れ込んできてます。アメリカの3大学で学生・教員にipadを配布、教科書が電子教科書になりそうだとか。佐々木俊尚『電子書籍の衝撃』のデジタルブックが110円でダウンロードできるとか。
いずれも興味津々。当分目が離せない話題です。
☆たぬきちの「リストラなう」日記
☆3大学でiPad無償配布:「紙の教科書は時代遅れに」
☆紙とデジタルを読み比べよう!『電子書籍の衝撃』創刊記念キャンペーンのお知らせ
4月8日(木)
午後からくずし字セミナー。『怪物(ばけもの)つれづれ雑談』の第十話。これまでの話と異なり、絵が深山幽谷を描いた全景です。最後の話という意識があるのでしょう。北斎の浮世絵などと比較しながらそんな話をする予定が、くずし字を最後まで読み切れず、次回に持ち越し。
佐々木俊尚『電子書籍の衝撃』、本の内容とデジタルブックという形態とへの興味から110円でダウンロード購入してみました。同時にPC用のViewer「T-Time 5.5.7」の無料版もダウンロード。
早速読んでみました。まず驚いたのは、PCのモニター上で読んでいるのに、想像していたような違和感が全くないこと。画面上に紙の質感があり、文字は活字みたい。
むしろ紙の本より読みやすいかもしれません。文字の大きさを変えることができ、縦書き・横書きの変更もクリックひとつで自在。頁めくりもクリックでスイスイ。
特に、クリックで頁をめくるという動作が、よくできています。頁をめくっている感覚がありながら、リアルより速くて確実。心地よさすら感じられます。リアルな本を読んでいた時には、頁をめくる手間と時間が読みの流れを一瞬中断させていて、それが些細なことながらストレスになっていたのだと気がつきました。
お陰で、1時間半ほどで一気に読了。内容は、音楽業界の話が面白かったです。ほとんど知らない世界だったので。
私自身は、紙の本が研究対象でもありますし、すべての本が電子書籍化して紙の本がなくなるのは文化の喪失だと思ってます。その一方で、部屋にあふれる本を眺めると、せめてこの何割かが電子書籍なら……とも思います。日常的に本を買って読む人間にとって、ネックはお金より保管スペースなんですよね。
そう言えば、出版業界は、この問題についてリサーチしたことがあるのでしょうか。本の保管スペースに困るほどの愛書家・読書家は、業界のお得意さんのはずなのですが。上顧客の消費動向とライフスタイルについてリサーチもせず、一部の例外的物好きと看做してるんじゃないでしょうね……。
韓国在住時代、日本の文献をネット経由で読めれば日本へ文献収集に出向く費用と時間を節約できるのに、と常にもどかしさを抱えていました。文献の内容にアクセスできないことから来る焦燥感や飢餓感を体験した者として、書籍・雑誌コンテンツの電子化はしかるべき時代の流れと考えてます。
ただ、紙で読みたいもの、紙の実物を所有したいもの、電子版で持っていたいもの、個別にこだわりがあるのですよね。問題はそこ。