江戸東京博物館の特別展 「写楽 幻の肉筆画」 へ行ってきました。
↑ 江戸東京博物館HPからお借りしました。
この展覧会は、ギリシャ・コルフ島にある国立コルフ・アジア美術館のマノスコレクションからの出品です。このコレクション、1世紀近く、ほとんど人の目に触れなかった幻のコレクションだったそうで。
昨年、日本からの調査チームが所蔵品を調査し、その結果、これまで全く知られていなかった写楽の肉筆の扇絵が発見されました。それが「幻の肉筆画」です。
ただでさえ作品の少ない写楽の新発見作、それも肉筆画ということで、かなり話題になりました。
そのあたりの経緯は、主催者でもある読売新聞が作ってる 公式サイト に詳しいです。
実際の展示は、この扇面画以外に、屏風、初期浮世絵、摺物など120点余りが出品されています。
さて、一番の見ものの扇面画は、なるほどね~、という印象。上に揚げたバナーの左の図がそれです。小さな扇面の絵は独特の筆致が一段と強く感じられます。横には、同じ役者を描いた写楽の別の絵との比較パネルも用意されていて、楽しめました。
他にも良い作品いろいろ。気に入ったもの、目についたものを書き留めておきます。
「韃靼人狩猟図屏風」六曲一隻。筆者不詳ながら、江戸時代前期・17世紀後半の作と考証されています。この絵が、韃靼(タタール)人たちの虎狩りを描いたものなんですね。面白い。小ぶりなところも好みです。こういうの、自分の部屋に欲しいな~。
初期の紅絵で、佐川近信の「初代市川門之助の花売り」。初めて存在が知られた絵です。それどころか、作者も今回初めて知られた人。でも、とても良い役者絵です。保存状態も非常によくて、色がきれい。
仕事直結では、五代目市川団十郎の役者絵が二種類。春章と春好。うわっ、こんな絵、ありましたっけ。手元のデータ、確認しないと。
春章「寿世嗣三番叟」も要チェックだ~。
時間の都合で1時間程度の観覧でしたが、充実した時間でした。会期終了間近の混雑を懸念してたのですが、それほどのこともなく。ストレスなく見られました。
会期は週末9月6日(日)まで。気楽に楽しめますので、お勧めです。
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