劇場の当日券売場で、モニターに映し出された座席表を見ながら、しばし悩みました。
この公演、1300席という大劇場でのライセンス物。1階の見やすい席は10万ウォンです。大学路の小劇場なら、かぶりつきでも5万ウォン以下。10万ウォンがひどく高く感じられちゃうのです。
一番安い席は4万ウォンですが、それだと3階、舞台ははるか遠く。う~ん。見やすさと値段の折り合いで6万ウォンの席にしようか、でもそれも何だかなぁ……。
モニターの前で真剣に悩んでる私に、係のお姉さんが言葉をかけてくれました。「(モニター画面を指差しながら)こういう一つだけ残っている席なら50%割引にして差し上げます」 ん?今何て言った? いえ、ちゃんと聞き取れてたんですけど、念のため確認しました。「10万ウォンのVIP席も50%引ですか?」「はい、5万ウォンにして差し上げます」 ええっ!やった~!!
「それじゃ、ここにします!」 即座に1階5列目センターの席を指さしました。
両隣が売れてしまって、ぽつんと一席だけ残ってる席。韓国の劇場は一人客が少ないので、売れ残る可能性が高いのは確かです。それなら50%引きで売っちゃえ。係の人の裁量でそういうことができるらしい。10万ウォンが5万ウォン。
こういう融通の利くところが大好きです、韓国。
12月27日(日)19時
忠武アートホール・大劇場(충무아트홀 대극장)
1階5列26番(5列目センター)50,000W(50%割引)
演出:チェ・ソンシン(최성신)
出演:パク・コニョン(박건형)、パン・ジニ(방진의)、キム・ソヒャン(김소향)、ラジュン(라준)、パク・チョンピョ(박정표)、ヤン・ダヨン(양다영)、イ・ピルスン(이필승)、リュ・スンジュ(류승주)
楽しかったです。パク・コニョン(ロビー)、パン・ジニ(ジュリア)をはじめ、メインキャストは歌うまいし、ダンスも楽しいし。
ただ、客席がノリノリだった割に、あまり舞台にのめり込めませんでした。ふぇ~ん。
一つは、役者の演技が今ひとつと感じられたこと。登場人物たちが歌って踊る場面は楽しいのに、それをつなぐ芝居の部分がどうもすっきりせず、あれ?パク・コニョンってこんなに猫背だったっけ?とか思い始めてしまう始末。あれは役作りだったのかなぁ。
もう一つは、舞台全体から何となく垢抜けない印象を受けたこと。衣装や舞台装置のデザインや色彩が今ひとつ好みでなかった……。これは、この作品が本来的に持つ雰囲気や色調なのでしょうか。ウェディング・シンガーとウェイトレスのラブストーリーってことで。ミュージカル初見、映画未見で、判断できません……。
一番の原因は、ソウル滞在3日目の夜、8本目の観劇作品という私自身のコンディションの悪さだったのでしょう。さすがに疲れてました。幕間にも席を立たず、ずっと自分の席でぼーっとしていたくらいに。元気なら、ロビーを歩きまわって場内やお客さんたちの様子を見聞して回るのが常なのですけれど。
最初に書いたように、客席は一曲ごとにとても盛り上がってました。一緒に盛り上がれなくて、ホント残念。
ソウルでこの公演をご覧になった方、ぜひ感想を聞かせて下さい~。

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