昨日が節分、今日が立春。でも、本日2月4日は、陰暦ではまだ12月21日です。陰暦の1月1日は、陽暦の2月14日。
あらら、新年を迎える前に春が来ちゃった。
これが、旧年中に春が来る「年内立春」です。
『古今集』の巻頭歌、
ふる年に春立ちける日よめる 在原元方
年の内に 春はきにけり ひととせを 去年(こぞ)とや言はむ 今年とや言はむ
は「年内立春」を読んだ和歌として有名です。
去年も書きましたが、「年内立春」は珍しいことでなく、平均すると2年に一度ぐらいは「年内立春」となります。最近では、2005年、2007年、2008年も年内立春でした。
来年2011年は、2月3日節分が陰暦の1月1日、2月4日立春が陰暦1月2日に当たっています。二十四節気の暦の「春」と月の暦の「新年」がほぼ同時にやってくるのですね。
こんなふうに、陰暦では「春」と「新年」の時期が大体重なります。最大ズレて10日程度。ちょうどこの時期に、日も次第に長くなり、陽射しがうららかになってきます。梅の花が咲くのもこの頃。
現行の太陽暦では「春」より一ヶ月以上早く「新年」が来てしまうので、我々現代人には「新年=春」というのがピンと来ませんが、江戸時代以前の人たちは「新年=春」を実感していたのですね。
新春、初春、迎春……陰暦だったからこその表現です。
どこか梅見に行きたいな~。
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