2008-12-08

子供を他人に貸せますか?

 先週火曜の夕方、携帯に電話が入りました。画面を見ると韓国の知らない番号。誰だろう?と訝しがりながら出てみると、ソウル女子大の教え子でした。今はソウルで会社勤めしています。



 お定まりの挨拶の後、用件を尋ねると……



「あの、先生の周りに子供いますか?」
「……? 探せばいるけど……どうして?」
「あさって、子供と……あの、キッザニアってご存じですよね?」
「……? 知ってるけど?」



 詳しく聞いてみれば、彼女の会社の社員が キッザニア を視察するため東京へ出張する。ところが肝心要、キッザニアの主役である子供がいない。キッザニアは子供の同伴者としてでなければ、大人は入場できないのですね。そこで、一緒に入場してくれる15歳以下の子供を探している、費用はもちろん負担するので、という話。
 要は、キッザニアに入場したいのでちょっと子供を貸してほしい、ということですね。



 事情が分かってみれば「なるほどね」とも思えるのですが、それにしても、普通の日本人ならこんな考えがすぐに浮かぶでしょう。



 全然知らない人に子供を預けるの? 相手が日本人だって普通しないのでは?
 「あさって」って、木曜で平日で、学校あるし。翌日も学校だし。
 キッザニア行くために学校を欠席・早引? 他人の仕事のために?
 急過ぎるでしょ、「あさって」なんて。
 万一、事故でもあったら?



 しかし、電話の向こうの様子からは、彼女も上司も、このような違和感は感じてないようです。韓国人らしいなぁ。



 その後、入場は夕方4時以降、保護者1名は一緒に入場できる(子供2人+韓国人視察メンバー3人+保護者1人)、という「条件」が判明したこともあり、心当たりに連絡してみました。
 でも、全滅。「お稽古の日で……」「それはちょっと……」「子供が風邪気味で……」「一度行ったことあるから……」。



 そうですよね~。私が親でもやっぱり躊躇するだろうと思います。
 視察目的の初対面の韓国人3人と一緒ではあまり楽しめないんじゃないかなぁ、子供に無理させる義理はないんだし、お金払っても休みの日に家族だけで行く方が……と否定的に考えそうです。
 相手が日本人だったとしても、タダでキッザニア行けてラッキー、と単純にはいかないような。



 このムリっぽい頼み事、日本在住の韓国人に連絡したらすぐに行ってくれる人が見つかったそうです。韓国人らしいなぁ。結局、餅は餅屋ってことでしょうか。



 こういう依頼があっさり成立しちゃう「韓国」、羨ましくもあります。
 今回とは逆に、日本人が韓国人に頼んだのだったら、割とすんなり子供を貸してくれる人が見つかるだろうと思うのです。



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