韓国で今、あるドキュメンタリー映画が静かにヒットしているそうです。
映画産業の振興を国策として推進し、国民全体が映画ファンと言ってもよいような韓国。でも、ドキュメンタリーやインディーズ系の映画はほとんど話題になりません。なぜかと言えば、日本より早くシネコンが発達し、当たる映画を優先的に上映するシステムがあっという間に出来上がったから。当たらない(と判断される)作品は上映されない。
映画ファン注目の監督であるキム・ギドク(日本でも「韓国の北野武」と呼ばれて映画ファンにはお馴染みの人)の新作でさえ、観客動員が見込めないことから、辛うじて単独館で2週間上映して打ち切り、だったりします。
キム・ギドクですら2週間、ましてドキュメンタリーをや。
ドキュメンタリーやインディーズ系の作品は上映機会がなく、見る機会がないためファンも増えない、という悪循環にあります。
そんな韓国で、ドキュメンタリーが人気を集めているとは、驚きです。見てみたい~。
「ウォナンソリ」は「워낭소리」。「워낭」は牛や馬の首につける鈴のことですので、映画の題名は「牛の鈴の音」という意味です。
以下、上記リンク先の記事から、部分抜粋しておきます。
老人と牛の40年間の友情から、素朴な感動を与えるドキュメンタリー映画『ウォナンソリ』が、観客100万人を目前にし、「ウォナン・シンドローム」を生んでいる。制作会社インディストーリー側は、この勢いなら21日か22日に観客100万人を突破すると発表した。ドキュメンタリー映画が、観客100万人を上回ったのは、韓国映画史上初めて。
1日5万人を動員=制作会社側は、「16日から毎日、ボックスオフィス1位になり、1日5万人以上の観客を動員している」と発表した。1月15日に上映した同映画は、1ヵ月後の今月17日に、82万人を記録した。これまで、独立映画の最高興行記録は、07年に22万6220人を動員した『ウォンス』だった。特に、08年に上映された100本の映画のうち、100万人以上の観客を動員した映画は、16本のみ。
『ウォナンソリ』は、映画振興委員会から独立映画の上映支援を受ける7つの映画館で上映されたが、17日現在、スクリーン数が216に拡大された。
東亜日報日本語版(2009年2月19日付)
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