2011年のミュージカル、ラインナップがほぼ出揃ったようです。すでに記事にしたものとの重複もありますが、一挙ご紹介。
◆今年のミュージカル、4年ぶりのビックバン?…大作ラッシュ
ファイナンシャル・ニュース 2011.01.06
新年、ミュージカル界に戦雲が立ち込めている。「4年ぶりのビッグバン」という控え目な分析もされている。最近 2、3年、じっと身をすくめていた大型製作会社が、今、「一歩前へ」という姿勢を取っている。 景気停滞、試行錯誤、貸劇場難という3大難題を、それなりの技術で解決する内部努力がついに積み上がったのだろうか。通常の年より大型創作ミュージカルの争いが強いようだ。海外ライセンス作品は、認知度こそ低いが作品性の高い選りすぐりのミュージカルから大型新作まで、作品の幅が多様だ。興行不敗ミュージカルの舞台公演が多いことも、今年のミュージカルのトレンド。
◇「真剣勝負」の創作ミュージカル
2007年、『大長今(대장금)』『ダンシング・シャドー(댄싱섀도우)』『一日(하루)』等の凄惨な興行失敗以後、大型創作ミュージカルは、一時期小康状態だった。その間、『明成皇后(명성황후)』の製作会社が作った『英雄(영웅)』がヒットしたのが、ほとんど唯一の成功だった。昨年、『西便制(서편제)』『ピマッコル恋歌(피맛골 연가)』『皇太子失踪事件(왕세자 실종사건)』等、伝統を素材とした創作ミュージカルが好評を得はしたものの、規模の面では思い切ったことができなかった。
今年の創作ミュージカルには、国内の皇帝ネロといわれる実力派プロデューサー、製作会社、実務スタッフが総出動する。大型創作ミュージカルの真剣勝負が繰り広げられる一年だ。
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◇初演海外作品プール
海外ライセンス大作は、下半期に集中している。ミュージカル専用劇場の開館に合わせた作品が2つ。
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◇今年もヒットを狙う
興行に自信満々の作品も、続々と舞台をかき回す。
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ミュージカル評論家のチョ・ヨンシン(조용신)氏は「しばらくの間鳴りを潜めていた製作会社が、この2~3年で技術を磨き終えて舞台に戻って来ている状態」と述べ、「4年前にミュージカル・ビックバンの時期があったが、再びその兆候が見える」と分析している。
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省略部分に今年公演予定の作品タイトルと解説が記されています。そのまま訳すと長くなるので、タイトルと公演期間・会場を整理して載せておきます。記載順序は記事への登場順です。
新しい情報は、『アスペクト・オブ・ラブ』と『ガイズ&ドールズ』あたりでしょうか。今年の『ガイズ&ドールズ』(韓国語タイトルは『アガシとコンダルたち(お嬢さんとごろつきたち)』)は、「正式ライセンス許可を受けた初公演という点で新しい」とのことです。あれ? 1994年エイコム製作の舞台は??? 『欲望という名の電車』の著作権問題に関連して触れたことがありますが、やはり海賊版だったのかな?
耳慣れない劇場「ショーパーク」「Dキューブアートセンター」「CJアートセンター」は今年オープン予定の新劇場。詳細はこちらの記事をご覧ください。
例によって「予定は未定」。公演期間はいつ変更になるか分かりません。飛行機やホテルの予約は慎重にお願いしますね。
◇創作ミュージカル
『天国の涙(천국의 눈물)』
2月1日~3月19日 国立劇場
『光化門恋歌(광화문 연가)』
3月20日~4月10日 世宗文化会館大劇場
『お母さんをお願い(엄마를 부탁해)』
2月1日~3月19日 忠武アートホール
『過速スキャンダル(과속스캔들)』
7月~8月頃 忠武アートホール
『パリの恋人たち(파리의 연인들)』
12月1日~25日 忠武アートホール
◇海外ライセンス作品
『エリザベート(엘리자벳)』
10月頃 ショーパーク
『ハイスクール・ミュージカル(하이스쿨 뮤지컬)』
10月頃 CJアートセンター
『アスペクト・オブ・ラブ(어스펙트 오브 러브)』
12月 LGアートセンター
『ガイズ&ドールズ(아가씨와 건달들)』
8月 LGアートセンター
『NEXT TO NOMAL(넥스트 투 노멀)』
日程未定
『Mission(미션)』
2月2日~26日 世宗文化会館
◇興行作品
『マンマ・ミーア(맘마미아)』
9月3日~12月3日 Dキューブアートセンター
『グリース(그리스)』
4月8日~6月12日 韓電アートセンター
6月24日~8月15日 ウリ金融アートホール
『ラ・マンチャの男(맨오브라만차)』
日程未定 シャーロッテシアター
『キャッツ(캣츠)』
9月末 シャーロッテシアター
『モンテ・クリスト伯(몬테크리스토)』
2月21日~4月25日 忠武アートホール
『モーツァルト(모차르트)』
5月24日~7月3日 城南アートセンター
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韓国ミュージカル情報/09.11.30-GUYS & DOLLS版権問題
韓国演劇情報/10.02.22(『欲望という名の電車』著作権を支払うまでにかかった時間は?)
2007年興行失敗作の「等」に数えられてしまうのですね、『解語花』は…(;ω;)シクシク
返信削除阿青さん
返信削除記事書きながら、「まだ何かあったような……」と思ってたのですが……それだ!(^-^;
あれも2007年でしたね。ホント、ビッグバンな年だったですね。
シンシが演劇始めたのは、ある意味、手堅かったわけだ。
新年初の投稿です。
返信削除今年もよろしくお願いいたしますm(__)m
初歩的な質問で申し訳ないのですが、教えて下さい。
「海外ライセンス作品」と「興行作品」の線引きはどこにあるのでしょうか?
春の韓国映画講座の再開が待ち遠しいです^^
��YU(dokidoki922)さん
返信削除こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。
> 「海外ライセンス作品」と「興行作品」の線引きはどこにあるのでしょうか?
「興行作品」も海外ライセンス作品ですよね。
この記事では便宜上、韓国初演(「ガイズ & ドールズ」は正式ライセンス初演)の「海外ライセンス作品」と、過去に上演して興行成績に実績のある「興行作品」とに分けているのだと思います。
観客の側としても、初演と再演・再々演では注目の仕方が変わりますよね。
> 春の韓国映画講座の再開が待ち遠しいです^^
ありがとうございます。
3月まで講座がなくて、私も何だか物足りないというか、寂しい感じで、早く再開したいです。
学期中は毎回準備に追われていて、休みになったらほっとできると思ってたのですけれど。
結局自分は韓国映画が大好きで、韓国映画の話をすることも大好きなんだなぁと、改めて思ってます。
4月からまたご一緒できるのを楽しみにしてます。
ハイスクールミュージカルについての情報、ありがとうございました^^
返信削除今年から大学生になります。小さい頃から英語圏の文学や映像などに興味があったので、大学では主に英語圏の海外文化の理解を深める勉強をしたいと思っていたのですが、最近見た韓国映画でアジアの文化にも目を向けたいと思い始めました。
これからもブログ拝見させて頂きます。よろしくお願いします!!
ionさん
返信削除再コメントありがとうございます。(o^-^o)
韓国映画、面白い作品がいろいろありますよね。
私も韓国映画と出会って、以前よりずっと映画が好きになりました。
『ハイスクール・ミュージカル』をソウルまで行って見てみたいとお考えでしたら、このブログや掲示板「韓国の公演が好き!」をしばらく読んでみて下さいね。
日本の公演と同じ感覚で手配すると問題発生しやすいです。文化の違いなのですが。
その違いを面白がりながら、ソウルへ舞台を見に行くのはとても楽しいです。
今後ともどうぞよろしくお願いします。