1996年の初演オリジナルキャストであるアダム・パスカルとアンソニー・ラップが出演するブロードウェイツアー日本公演。伝説的な作品の、伝説的な出演者たちの舞台に接することができる機会は最初で最後、伝説の尾っぽに自分も縋りつくべく、チケットを取りました。(次回 に続く)
2009年8月14日(金)19時
赤坂ACTシアター
1階S列4番
脚本・作曲・作詞:ジョナサン・ラーソン
出演:アダム・パスカル、アンソニー・ラップ、他
席についてプログラムを眺めていると、キャスト・アンダースタディ一覧に「Understudies never substitute for a listed player unless a specific announcement is made at the time of the performance.」という但し書きがあるのを見つけました。
伝説のキャスト、アダム・パスカル、アンソニー・ラップをお目当てに劇場へ来ても、彼らが必ず出演するという保証はなく、出演するかどうかは開演時まで分からないのですよね。開演5分前から「どうかアナウンスが入りませんように、告知が出てませんように」と神様にお祈りしちゃいました。
ミュージシャンが所定の位置についた後、舞台に出てきたのはアンソニーとアダム。もうそれだけで客席はわぁっと盛り上がり、感動がじわーっと場内を満たします。
物語が始まってみれば、とにかくどの役者も歌がうまいです。上手くて、力強くて、かつ、繊細。そして、それぞれの曲の面白いこと。「RENT」の曲って、どうしてあんなに懐かしいんでしょうか。「Rent」「Light My Candle」「I Should Tell You」「Another Day」「Seasons of Love」……どれもじんわりと心に染み込んでくる歌です。
ソウルで初めて「RENT」を見た時にもそうでした。そしてまた今回も。
役者の歌唱力と、オリジナル曲のメロディと歌詞とが渾然となって、登場人物たちの不安定な状況や不安な心理が細やかに表現されていきます。
ミミ、コリン、エンジェル、皆それぞれうまいのだけど、グウェン・スチュワートのソロ、凄過ぎ。彼女もオリジナルキャストの一人なんですね。
歌の力、音楽の力に圧倒され、素直にスタンディングオベーションしました。こんな凄い舞台、滅多にお目にかかれません。
素晴らしい舞台に出会えた興奮に酔いながら劇場を後にしました。
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