2009-11-19

韓国演劇情報/09.11.18

 久しぶりの演劇情報、「受験」絡みの話題です。




受験票だけあれば大学路の人気公演が1000ウォン
 ニュースワイヤー 2009.11.15

 韓国では11月12日に修学能力試験が行われました。韓国の教育熱の象徴として日本でもすっかり有名になった、全国共通の大学入学試験です。
 原則的に韓国の大学入試は、この試験一発で合否が決まります。なので、この試験が終わると、受験生はそれまでの抑圧から一気に解放され、受験生活でたまったストレスの解消に走ります。

 そんな受験生たちに優れた公演芸術を体験する機会を提供しようという趣旨で、ソウル文化財団が大学路の演劇・ミュージカル公演を無料または1,000ウォンで見ることができる「受験生 Day-大学路公演招待イベント」を行うことにした、というのが記事の内容です。

 無料招待は『ライアー(Run for your wife)』『笑の大学』『Spring Awakening』『洗濯』の4作品。1,000ウォンぽっきりは『シングルズ』『老いた泥棒の話』など75作品。
 いずれもインターネットで応募して抽選となりますが、当選すれば同伴者1名OK。観劇日は11月27日。

 このイベントのための11,000席分の公演チケットの費用は、韓国の代表的なインターネットショッピングモールの一つである Gマーケット がスポンサーとして提供するそうです。

 修能試験が国民的関心事となってる韓国では、元々修能マーケティングと言うべき発想があります。受験が終わると、友達同士で映画を見に行ったり、家族揃ってレストランで外食したり、ショッピングに行ったりするのが一般的。それを狙って、受験票持参者は割引や特別サービスが受けられるというイベントがあちこちで行われるのです。

 ソウル文化財団のイベントは、そのような社会の雰囲気に乗りつつ、商業主義とは一線を画しているところが好感持てます。無料招待は大学路で上演中の公演からベストの作品を選んでますよね。企画が堂々とストレートな印象なのです。
 受験が終わった若者たちに公演チケットを提供することで、観客予備軍を劇場街・大学路へうまく招き込んでるわけで、将来の演劇ファンを育てる効果も期待できそうです。
 いろいろ羨ましいイベントです。

国内初の音楽フリースクール、ソウル国際音楽学校開校
 聯合ニュース報道資料 2009.11.17

 韓国初の音楽フリースクール(韓国語では「代案学校(대안학교)」、英語の「Alternative School」です)が2010年、ソウル市江南区水西洞に開校するというニュースです。

 この学校は、イタリア国立音楽院の教育システムと同一のカリキュラムで実技教育を行い、教養科目と外国語(英語・イタリア語)の授業も重視、国際コンクールやオーディションへの積極的参加、海外演奏公演などを通じて世界で活躍する音楽家を養成する教育システムを備えているとのこと。

 この記事をここで紹介するのにはちゃんと訳があります。専攻課程として、ピアノ、声楽、作曲、弦楽、管楽という伝統的なクラシック音楽のジャンルの他に、クラシックギターとミュージカルが記されているのです。

 イタリア国立音楽院のカリキュラムで、オペラでなくミュージカルって、どんな感じになるんでしょうね。来月4日に入学説明会が開催されるそうですが、ミュージカルブームの韓国、どのくらい人が集まるのでしょう。いずれこの学校から韓国を代表するミュージカルスターが誕生するのでしょうか。
 今後の成り行きに興味津々です。

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