10月31日(金)20時
大学路・芸術マダン2館(예술마당 2권)
1階A列35番(4~5列目中央付近)
作:キム・ヒョジン(김효진)
演出:キム・テヒョン(김태형)
出演:イ・ミョンヘン(이명행)、イ・アンナ(이안나)、ノ・ヒョンソン(노현성)、チョ・ハンナ(조한나)
製作:CJエンターテイメント(CJ엔터테인먼트)、ナオンカルチャー(株)(나온컬쳐(주))
数学の予備校講師セヨン(ノ・ヒョンソン)、小説家チョンウン(イ・アンナ)、高校卒業後ずっと無職のチヒ(チョ・ハンナ)は、高校時代の同級生。高校卒業時、一番最初に結婚した者が全額受け取るという約束で、毎月10万ウォンずつ積立をしてきた。29歳の今、積立金の総額は3825万ウォン。そんなある日、チヒが突然、結婚を宣言をした。一週間前に知り合った彼と一ヶ月後の6月1日に結婚するの、約束通り積立金は自分が貰うわね、ありがとう、と。
セヨンとチョンウンは友人の結婚を素直に喜べず、何とか5月31日までに結婚して積立金を山分けしよう、と協定を結ぶ。チョンウンは早速、5年間付き合っている彼との結婚話を進めようとするが、逆に振られてしまう。セヨンは可能性のありそうな男性たちと連絡をとり、次々とデートしてみるが……。
設定だけで物語の面白さは保障されたようなものですが、そこにコミカルなディテールが加わり、楽しい芝居になってました。役者が上手くて、演出手法が作風によくマッチしてるのです。
三人の女性はキャラクターが明確、男性役はすべて一人で演じるマルチ。ストーリーはセヨンと男性たちのデートのエピソードで進行し、プロローグとエピローグをセヨンのユニークな数学の授業で括ってます。この講義がちゃんと面白く作られてます。確率の問題の解説で、「はい、いいですか~。ここに30人の女性がいます。この内きれいな女性は8人、また性格のよい女性は3人。ただし、きれいで性格のいい女性はいない。」 客席爆笑。
舞台はセヨンとチョンウンが同居する部屋。下手のベッド、パソコン、上手のキッチンが効果的に使われます。デート場面はテーブルや椅子を置くことで、部屋の一部をレストラン・ライブの楽屋・食堂に見たてます。舞台空間の利用の仕方もうまい。
セヨンを演じるノ・ヒョンソン、相反する気持ち(内心失望しながら表面は期待に満ちた笑顔で取り繕ってる、とか)を表情としぐさで表現するのが達者で、結婚を焦る29歳女性のビミョーな立場を表してました。
マルチ役のイ・ミョンヘン、とても同一人物とは思えぬ変身ぶり。セヨンのデート相手として、ハイソでやり手だが嫌味な男、5歳年下のミュージシャン志望の元教え子、留学先から帰国して研究職に就いた昔の彼、を演じ分けます。凄い。
そして、年頃の三人の女友達のおしゃべりが楽しい。心残りは、聞き取りきれずに韓国人のお客さんと一緒に笑えなかった場面が2か所あったこと。気になる~。
今回がアンコール公演で、11月22日まで。再々演されたらぜひまた見たい舞台です。
ミュージカル「ウェディング・ファンド」も見たい~。

劇場ロビーのポスターです。
タイトルには「5月には\私が先に/結婚するわ」と挿入句、四人のキャストのお腹の上には「私よりブスが先に結婚する?」の文字。笑っちゃいました。細かいところまでよく作り込んでます。
ミュージカル「ウェディング・ファンド」を7月に観てきました。
返信削除再来週の訪韓は日曜~火曜なので舞台は2本限定ですが、「5月に結婚するわ」を是非とも観てきたいと思っています。千秋楽に間に合いました。
私の韓国語能力(習い始めて半年)ではほとんど笑えないかも知れませんが、とても楽しみにしています!!
nanakoさん
返信削除「ウェディング・ファンド」、ご覧になってるんですね。いいな~。いかがでした?
演劇版は、役者さんが上手くて、韓国の小劇場演劇らしい芝居に仕上がってます。
記事に書いたあらすじに付け加えるとすれば……。
・チョンウンは性的描写の多い小説を書いてる。彼にふられるとストーカー化する。
・チヒは、親からの小遣いで気楽に暮らしてきた。セウンとチョンウンは、そんなチヒに積立金をさらわれるのが納得いかない気がしてる。
あとは流れと雰囲気で結構分かると思います。
楽しんでらして下さいね!
ミュージカルの内容はこちらのお話そのものでした。原作に忠実なミュージカルだったんですね。チョン・ビョンウク氏演じるマルチマンの大活躍に大笑いでした。「スっ、プーン!」と言いながら食事するシーン、原作にもありましたか?
返信削除数学の講義のくだりはまったくわからなかったので、「そうだったんだ~」と今更ながら納得しました。
いろいろ教えていただいたので、しっかり頭に入れて出かけ、劇場ではリラックスして思い切り楽しんできたいと思います!
どうもありがとうございました。
nanakoさん
返信削除「スっ、プーン!」はなかったような。ミュージカルの方がコミカルなのかもしれませんね。演劇の会話の面白さは表現しにくそうです。
数学の講義は、元はアイスクリームのフレーバーの問題なのですが、「これじゃつまらないでしょ。こう考えてみましょう」と、きれいな女性と性格のいい女性の話になります。
エピローグ、プロローグともに、芝居の内容とリンクさせてあって、うまく作ってるな~と感心しました。
ウェルメイドなお芝居です。楽しんでらして下さいね。
平日の大学路、イレギュラーな公演が増えてきましたね。で、火曜日5時公演を観てきました。何といってもチケット安~い!飲むお酢のプレゼントまでついて15000w@@。
返信削除ユン・ヨンミンさん、ペ・ジョンファさん、カン・ギョンヒさん、マルチマンがチェ・デチョルさん。笑いのシーンについていけない場面もありましたが、テンポよく話が進んで飽きることがありませんでした。本当に小劇場の役者さんって芸達者ですね。
pinさん
返信削除飲むお酢、いいな~。o(*^▽^*)o
この芝居、テンポが良くて、見ていて小気味いいんですよね。ホント、楽しい舞台です。
笑いは私もついていけなかったところがあります。
最後にチヒの結婚がご破算になるのは、婚前旅行で彼が「変態」だと分かったからなのですが、「変態」と言う前のセリフでお客さんが途中から爆笑しちゃって、鍵になってたセリフを聞き取れなかったんですよね~。
彼がどう変態だったのか、いまだに気になってます。(^-^;
数学の問題も変わっていました。一生懸命解答を考えていて、内容忘れちゃいましたが・・・(爆)。変態・・・女装趣味だったと理解しましたが違ってる可能性大。今回、スンウジキルを観るために急に渡韓を決めたので、下準備なし。ななさんの解説も帰ってから読みました。でも、だいたい合ってたので、かなり嬉しいです。実は『キムサムスン』と『5月・・』どちらを観るか迷っていて、マロニエ公園のチケットセンターのお嬢さんに聞いて決めたのです。現地情報有り難いです。
返信削除pinさん
返信削除ロングランされる作品は上演の度に細かく修正が入って、面白くなっていくのですよね。
時々、笑いを取ることだけが目的みたいな舞台になっちゃう作品もありますが。
変態、女装趣味だったかも。
私が見た時は、「だって、彼が&%#*+だったの!変態だったのよ!!」というようなセリフで、「&%#*+」の部分でお客さんが笑い出してしまって、彼がどうだったのか聞き取れなかったのです。
マロニエ公園のディスカウントチケットボックス、私もよく利用してます。今一番人気のある作品を教えてくれて、それが40%OFFで見られたりしますから、大学路行くと必ず一度は出向きます。(o^-^o)
『キム・サムスン』は、もう少し経ってからの方が面白いかもしれません。最初に書いたように、ロングランで公演続けば、手直し入りますので。
次回のお楽しみですね。o(*^▽^*)o